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質問がありましたので、A3のクワトロシステムに付いて少し書きます。
まずはめるさんの質問ですが、めるさんのA3 3・2クワトロは改良型ハルデックスカップリングによるクワトロシステムで、駆動トルク配分は90対10~50対50の間で駆動トルクのやり取りをします。
ブレーキをかけたときのハルデックスの制御ロジックは、手元に資料がないので、よくわかりませんが、実際に走って見た印象と、ESPやABSとの協調制御をしていることを考えると、90対10のままか、それより少しリヤに駆動配分を行なう程度ではないかと思います。
強いブレーキをかけたときにA4(50対50のタイプ)と違う感じがするという感覚はかなり正しいと思います。
カーブでは走り方にもよりますが、後輪へのトルク配分は多くなっているはずです。
アクセルを踏んで激しくコーナリングしている場合には、限りなく50対50に近い駆動配分になっていると思います。逆にアクセルを踏まずににしてカーブを曲がっているときには、前後のタイヤの回転差≒差動制限を緩め、カーブを曲がりやすくするために、駆動トルク配分は比較的少なめになっているはずです。
ここからは話しのついでの独り言です。
A3系のクワトロシステムは、他のアウディの4WDシステムとは異なり、駆動力の伝達に電子制御の油圧多板クラッチを使っています。ハルデックスカップリングと呼ばれているのがそれで、リヤデフ直前にリヤデフと一体になって組み付けられています。
横置きエンジンのA3は、ゴルフとシャシーを同じくするFF車で、これをベースに4WD化(3・2クワトロ)しています。エンジンからの出力は、トランスミッション内部でフロントデフと後輪側に振り分けられハルデックスカップリングまで駆動トルクは常に伝えられています。
ボルボに初めて採用された初期のハルデックスカップリングは、前後の駆動トルク配分を100対0・・・つまりハルデックスカップリング内でクラッチを完全に切り離し、後輪に駆動力がかからないように制御されていました。そして前後輪のタイヤの回転差がが8分の1回転以上すると即座にリヤに駆動トルクが伝達されるというものでした。
ちなみに100対0~50対50の間で駆動配分されていました。
初代TTの3・2クワトロはこのシステムですね。
ただ、このシステムだとFF⇔4WDをいったり来たりするため、駆動が切り替るところでクルマの挙動が大きく変化するのがウイークポイントでした。
ですから、たとえばコーナーでハンドルを切りだす瞬間はFF、カーブの中でアクセルを踏み込むと4WDに変化するのですが、このとき、どうしてもフトロントタイヤが滑り出してから後輪に駆動力が伝達されるため、後輪の駆動力が前輪の横滑りを増長させるような動きが出てしまいやすいんです。いわゆるプッシュアンダーというものです。
そこで登場したのが改良版のハルデックスカップリングです。
このシステムは初めからリヤに5%から7%くらい(アウディでは10%といっています)常にリヤに駆動をかけているんです。
アウディA3でいうと90対10~50対50の間でトルク配分します。
数字のマジックともいえるのですが、ほんの10%くらいでなにが違うんだと思うかもしれませんが、後輪にまったく駆動力がかかっていないと、フロントタイヤが滑り出してからでないと後輪は駆動しません。ところが初めから駆動力がかかっていると、カーブでパワーをかけたときも、格段に滑らかにトルクが行き来できるようになります。しかもリヤに駆動力がかかっていると、後輪の安定性は圧倒的に高くなります。
具体的には、初期のハルデックスカップリング式4DWで雪道の登坂路からスタートしようとアクセルを無造作に踏み込むとフロントタイヤが激しくホイールスピンします。遅れて後輪に駆動力が伝わり4WDになっても前輪のホイールスピンにつられるように後輪もホイールスピンしてスムーズに発進しにくかったんです。
ところが改良型ハルデックスカップリングだと、無造作にアクセルを踏み込んでも4つのタイヤでトルクを受け止め、驚くほどスムーズに発進できます。
クワトロダンスを行なうときも同様で、初代TTのクワトロだと、フロントタイヤが滑ってから駆動トルクがリヤに伝わるためなかなか上手くダンスできないんです。また強引に姿勢を作ってもアクセルの断続で瞬間的にリヤへの駆動トルクがカットされてしまうようで、アクセルを踏み直したときに一瞬遅れてリヤタイヤが滑り出すような動きが見られ、どうしてもギクシャクしたダンスになりやすいんです。
新型ハルデックスカップリングを採用したモデルは、最初にリヤをふりだすときに、多めにハンドルを切ってアクセルを強めに踏んでやる必要がありますが、それでリヤのスライドさえ作りだしてしまえば、あとはほとんどA4などに採用されているクワトロと同じような操作でダンスを持続させることができます。
つまり改良タイプのハルデックスカップリングは、FFベースの4WDを作る際に、センターデフを用いない比較的シンプルな駆動レイアウトを採用しながら、4WDならではの安定性と、滑らかな可変駆動配分、それによる優れた操縦性を可能にしたシステムだといえると思います。
すみません、また長々と書いてしまいました<(`^´)>
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24-25日の両日、今年度初のADE(アウディ・ドライビング・エクスペリエンス)が開催されました。
いよいよADEサマーシーズンスケジュールの始まりです。今年からスクールカーが新型A4 3・2クワトロになりました。このクルマで今年のADEを行っていきます。
今回は、富士スピードウエイのドリフトコースを使った、シチュエーション2というカリキュラムでした。
シチュエーション2は新しい試みとして、自車持ち込みのマイアウディコースというのもカリキュラムに取り入れてみました。初日は曇り⇒雨、2日目は雨⇒霧という状況だったのですが、無事全てのカリキュラムを終了することができ、まずまずのスタートを切ることができました。
新しくスクールカーに採用されたこの新型A4は、クワトロシステム・・・つまり4WDシステムに若干の変更が施されています。
まず、前後の駆動トルク配分が従来の50対50から40対60に。
フロント・デファレンシャル(デフ)の位置がトランスミッション(トルコン)より前側に移動しています。
駆動トルク配分40対60というのは、エンジンからの駆動トルクを前後のタイヤに振り分けているのですが、その割合が前40%、後ろ60%になっているとうことです。
タイヤの回転数ではなく、あくまでも駆動する力(トルク)なので、なかなかイメージしにくいんですが、
要はアクセルを踏み込んだ時に後輪のほうが強めに路面を蹴るようなイメージでしょうか。
またこの駆動トルク配分は従来は50対50を基本に25対75から75対25の間でトルク配分していたのですが、新型A4は40対60を基本に、走行状態に応じて15対85から、65対35まで変化します。
フロントデフの位置は154㎜前進しています。
つまり総体的なクルマのバランスでいうと、エンジンが154mm後退し、前後重量バランスがよくなったとと言えます。
これはクルマを左右に曲げようとしたときにノーズが軽くなっているので、慣性重量が少なくなって、曲り始めが軽快になるということです。旋回中もフロントタイヤにかかる負担が軽減されているので、よりバランスのいい旋回が可能となります。
また、データには記載されていませんが、ドライブシャフトの付け根の位置もわずかに高くなっています。ということは、車高が同じならロールセンターを上げることができるわけで、当然一新されたフロントサスペンションはそうした設計が盛り込まれているはずです。もちろんサスペンションアームのピポット位置(サスペンションアームのボディ側取り付け点)によってロールセンター高は変わるので、全てそうなるというわけではありませんが、その優位性をシャシー設計に反映しないと考えるほうが不自然だということです。
ロールセンターが高くできれば、それだけロール剛性が高く(強く)・・・コーナーでロールしにくくなります。
まあ、簡単にいってしまうと、こうした基本レイアウトの変更が行なわれたことで、A4はより軽快かつバランスよく曲り、前輪のカーブでの踏ん張りが効きやすくなったわけです。
けれども、こうした変更の結果、操縦性がずいぶん変わっているので、個人的にはちょっと戸惑っている部分もあるんです。
もちろん悪くなっているわけではないのですが、ADEのカリキュラムにある限界域の操縦性の部分に、従来の50対50のシステムとは若干違いがあって、まだそのすべてをつかみきっていないということです。
なにが変わったのかというと、たとえばクワトロダンス(≒直ドリです)で後輪の振り出しがずいぶん容易になっています。
今まではちょっとハンドルを多めに切ってパワーをかけないとオシリが滑らなかったのですが、軽くハンドルを切り込んでアクセルを踏めば、割と容易に滑り出すようになっています。
そのためFRの感覚により近くなっているということがいえます。
クワトロダンスを持続させるときもアクセルの踏み込み量は少なくてすみます。

この写真は
アクセルを戻した瞬間なのですが、駆動トルクの強いリヤ側のタイヤが速く回転しているのが判ります。この写真をみても後輪をスライドさせやすくなっているのが判ると思います。
ただ・・・

このくらい角度が付いたとき、従来のクワトロシステムだと、アクセルを踏むとフロントタイヤに多めに駆動トルクが伝わり、前輪がタイヤの向いているほうにクルマを引っ張るようにして、わりと簡単にスピンを回避することができました。
新型も、もちろんフロントタイヤにも駆動がかかっているので、後輪駆動のクルマ(FR車)よりもスピンしにくいんですが、ここからスピンしそうになるクルマをリカバリーするためには、いままでよりも強めにアクセルを踏む込むことが必要になります。
さらにいえば、スキッドパッドをドリフトしながら走る場合、従来は円の中心にクルマが向いても・・・つまり真横を向いてドリフトしている状態でもまだコントロールの余地が残っていて、ドリフトを持続させる余裕があったのですが、新型だと浅いドリフト角のコントロールの幅はとても広いのですが、真横を向くような深いドリフト角になると、修正がちょっと難しくなります。
どうやらスイートスポットが狭いだけでコントロールのやり方はありそうなんですが、そこがまだ見極め切れていないんです。
もうちょっと走り込んで、そのあたりをもうちょっと見極めてみようと思っています。
ただし、これはあくまでも4輪がホイールスピンするような極めて稀な状況での操縦性です。雪道や氷の上で意図的にやらない限りはまず遭遇しない状況なんですけどね。
では一般的な操縦性はどうなのかというと、前輪にかかる駆動トルクが少ないということは、それだけタイヤが曲る力を発生させやすいということです。要するに曲りやすくなっています。しかもフロントにかかる重量が、前後重量配分の適正化で少なくなっていますから、ノーズの動きも軽くなっています。さらに加えてロール剛性が高くなっているので、カーブでの前輪の踏ん張りが効き、アンダーステア傾向が少なめになっています。
とくにフルブレーキをかけながら行なう障害物回避や、ダブルレーンチェンジでのフロントタイヤの追従性の良さはシャシー性能の進化がハッキリと体感できます。
次のADEはブリヂストンのテストコースをお借りして行うシチュエーション4。積極的にクルマの姿勢を作る、あるいはコントロールするというのをテーマしているので、たぶん新しいA4の操縦性がかなりハッキリと体験できるのではないかと思います。参加される方、どうぞお楽しみに。じつはボク自身も、すごく楽しみなんです。
今回はちょっとマニアックな話になってしまいました <(_ _)>
ボクにはカメラマンの師匠がたくさんいまして、いろんな写真の撮りかたを教えてくれます。
これは平田カメラマン直伝の不思議写真

もちろんいつも使っているデジカメ。
シャッタースピードを遅くして、フラッシュを焚いて、カメラを回転させながら撮ります。
ちなみにモデルはJTBのツアコンのおねいさんです。
師匠をモデルにして撮った時にはぜんぜん上手くいかなかったんですが、モデルを女性にするとあら不思・・・ってそっちの不思議写真かよ(怒)。
閑話休題
そうそう、雨に振られた初日に、ロカ岬に行ったのは前回のブログにも書きましたが、そこにこんなクルマもやってきてました。
A型フォードとその一味って感じ?

家に飾ってるだけじゃなく雨でも走るってのがスゴイですね。帰ってからのメンテナンスは相当大変だと思うのですが、その心意気に1票です。
で、試乗日2日目はどうだったのかというと、コスタ・ド・ソルのなに恥じない (カスカイスあたりは太陽海岸と呼ばれるリゾート地なんだそうです) 好天で、湿度が低くて日差しが強い、いい天気でした。
ちなみに太陽海岸=コスタ・デル・ソルはスペインにもありますね。

もちろんエストリルサーキットではGT-Rの試乗もありました。

シケインだらけでGT-Rを堪能するというほどではなかったのですが、でもヨーロッパの西の果てでGT-Rに載るなんてことはもうないでしょうから、いい経験です。
世界中から日産が作っているクルマを集めたので、
ナビで現在位置を確認しようと思ったら・・・
拡大して見てねなんてこともあるわけで・・・
とにもかくにも、試乗を終え、帰国したのでした。
ポルトガルにいます。
かつかいしゅう・・・じゃなく、カスカイスというポルトガル西端に近いリゾート地です。
伊豆スカロケが長引いて、家に帰ったのが8時くらいでしょうか。
そこから半徹夜で原稿を書き、ヒースロー行きの飛行機に飛び乗ったのでした。
機内爆睡。
ヒースローでトランジットしポルトガルへ。
成田発AM11時くらいの飛行機なのに、ポルトガルに着いたのは現地時間のPM11時過ぎ。
時差が8時間あるので、21時間くらいかかったことになります。
今回のツアーは、国産メーカーN社の試乗会です。
といっても新車はなく、世界で売っている同社のクルマを一堂に集め、試乗できるというゴージャスなイベント。

でもって本日・・・日本時間で昨日(15日)が初日で、カスカイスの町の周辺を試乗ステージに
一般道試乗。
カスカイス町には以前来たことがあって、太刀魚の塩焼きをた述べのでした。
太刀魚はとっても美味しかったのですが、こちらの人は料理をするとき、ウロコを取らないみたいで、
ぱりぱりに焼けたうまそうな皮を食べたら、口の中がウロコだらけになった・・・という苦い思い出があります。

それから、カスカイスの近くは、ポルトガル最西端=ユーラシア大陸最西端の岬、
ロカ岬があります。この岬まで10kmくらいなので、試乗ルートをちょっと外して行ってみました。
業界イズスカといえば伊豆スカイラインです。 え、業界じゃなくてもそう呼んでる?
どうでもいいんですけどね。
ハイパワーセダン対決につづいて、またまたイズスカロケです。
しかも台風が接近しているというのに強行。
「明日のロケなんですが、台風接近していうるみたいですけど決行します?」
前日カー●ューC氏にそんな電話したところ、
「ハイ、わたしも、Kカメラマンも晴れ男なんで大丈夫です!(キッパリ)」・・・その自信はいったいどこからうまれてくるんでしょう?
不思議でたまりまりません。
しかも! 伊豆半島の先っぽの方に台風が来ているはずだというのに
なぜか雨が上がり、雲が薄くなってきました。

しまいには晴れ間まで出てしまって・・・・絶好のロケ日和。

あなたの自信が僕にはわかりません
ロケが終わり、伊豆スカからターンパイク経由で帰ろうとすると・・・
なんと霧で真っ白!
Cさんはウッキーの中で超能力者に認定されました。
ハイパワーセダンの箱根取材を終え、一旦帰宅。
翌日5時半起きで本庄サーキットへ。
ここは関越自動車道本庄児玉ICの近くにあるミニサーキットです。
ここでブレーキ10種類イッキ乗りインプレッション・・・と思ったら10種類ではなく、
10メーカー18種類 (?たぶん) だったのでした (T_T)
↑ホントはもっとワンサカ人とクルマがいたのですが、写真を撮る暇がなくて、取材が終わってからの写真各メーカーさんにブレーキを組んだデモカーを持って来ていただき、それに次から次に乗るという・・・・。
つまり 1種類だいたい10ラップくらい×18=180周
初めのうちは元気に駆け足でクルマを乗り換えていたのですが、だんだん動きが鈍くなっていくのが自分でもわかります。
結局朝9時スタートで昼ご飯を挟み4時頃までかかりましたとさ。
↑こんな感じ。ちなみにエリーゼは別取材の車。今回は乗れませんでした・・・てか、乗る体力が残ってませんでしたレーシングスーツびしょ濡れ、ヘルメットもびしょ濡れ・・・たぶん3リットルくらい汗かいたと思います。
久々にハードな取材でした。
これは26日発売のレブスピードに掲載されます。
が明けると、雑誌屋さんは大忙しです。
連休中はメーカーもお休みなので、広報車を借りられないんです。なので連休明けに取材が建て込みます。
8日はハコネでセダンの取材。
・・・といってもただのセダンじゃなく
こんなのとか

こんなのとか・・・

こんなの。

ちなみに最初のクルマはジャガーのスポーツセダン
ジャガーXF、その中でもスーパーチャージャー付きの一番パワフルなヤツSV8。
2番目はアウディですがV10エンジン搭載の
アウディS6です。そして3番目はBMWじゃなく、
アルピナB5S。
とても刺激的な一日でした。
どんなクルマなのか? は、今月末に発売されるル・ボラン誌に掲載されますので、よかったら読んでみてください。
ところで、明日はレブスピードの取材で本庄サーキット。
ブレーキテストなんですが・・・・・10種類イッキにやるらしいです。
こちらもある意味刺激的なんですが
すごくキツそうです(ーー;) 寝よ。
ものすごく残念でショックだ。

本日 スーパーアグリF1チームがF1選手権から撤退することが発表された。
詳しくは
スーパーアグリF1チーム公式WEBサイト2006年、スーパーアグリは無茶というより不可能と言われていたF1に参戦を果たし、昨年はプライベーターでありながら、ミラクルともいえるポイントも獲得した。
けれどもスポンサーに恵まれず、昨年半ばからは本当に辛い戦いを強いられていたのだろう。
そもそもF1参戦となった06年シーズンも、ギリギリまで参戦の発表が行なわれなかった。一説には供託金が払えず、資金集めに奔走していたのだという話しもある。
06年の井出有治のマシンのシャシーは、メルボルンの空港に展示されていたショーカーだったというのだから、いかに資金がなく、裏技を駆使して参戦に漕ぎついたカがわかろうというものだ。
今年の窮状は、いまさらいうまでもない。
まるで詰め将棋のように追い詰められ行き場を失った結果の声明。
“苦渋の決断”を下すことになったと(声明の中に)書かれているが、「苦渋」の2文字のなんと重いことか。
ところで、なんでこんなに辛い思いをしなきゃいけなかったのだろう。
ここからはまったくボクの想像だが・・・
マグマグループとの交渉が破綻し、それに代わってGW直前にヴァイグル・グループからのオファーがあった。それをホンダの取締役会に報告したが、役員全員がそろっていなかったので、GW明けに取締役全員に紹介し、判断を仰ぐというというのがここ数日の経緯だったはず。
つまり取締役にスーパーアグリのF1参戦に反対していた人がいたということだろう。
まあこれはレーシングチームではなく、会社という組織だから仕方のない面はある。・・・とはいうものの、あのホンダにしてそうなのか、という気分は捨てがたいけれど。
またF1に関わっているのは、ホンダ本社ばかりでなく、栃木研究所、そして当のホンダF1レーシング
がある。栃木研究所は06、07年のスーパーアグリのマシン開発に深く関わっていたはず。
ではホンダF1レシ-ングは・・・というと、チームとしてはホンダのエネルギーを自分のチームだけに集中したいと考えるのが順当だろう。
ところが、マグマグループをスーパーアグリに紹介したのはニック・フライなのだ。
ちなみにマグマグループとニックフライの関係はというと・・・マグマグループの代表であるマーチン・リーチ氏とはフォード時代の同僚なのだという。
ニック・フライは、そんな縁談話をもって来ておきながら、新たな提携先として名乗りを上げたヴァイグル・グループについては、「規模が小さい」といろんなところで触れ回っていたらしい。
また、ヴァイグル・グループとの交渉に関しても、「24時間で話しはつくももでははない」といったことを言ったいたらしい。
じつはヴァイグル・グループとは、マグマの話しが来る前から提携の話しがあって、より有力そうに見えるマグマに絞って交渉を始めたために、一旦話しが立ち消えになっていた。
ということは、それがあの人の独断だったのか、反対派取締役の意向なのかはともかくとして・・・
あの人がアノ人に美味そうにに見える提携話をスーパーアグリに持って行ってもらって、時間を引っ張り、他の提携話を中断させ、結局ご破算にするシナリオだった・・・
ま、ボクの妄想ですよ妄想。
あ~~あ、ことしのF1つまらなくなっちゃいましたよ。

琢磨も
自身のブログで、かなりきわどいコメントを発表している。
腹に据えかねているのか、もうF1に乗るつもりがないのか・・・。
できれば競争力のあるマシンで彼の走りをもう少しみて見たい。

それ以上に心労が極限に達しているはずの亜久里さんがかわいそうで・・・(オレなんかにいわれたら、ふざけんなって怒られるかもしれないけどさ)。
↑じつは亜久里さんとは同い年。レース担当で、ボクが国内レースを追ってたとき、ちょうど彼が国内レースで活躍してたときなんだよね。
中島一貴 ・・・・・・かなあ、今年は。

昨年も参加させていただいた日本EVクラブ主催のGO GO EVレースに行ってきました。
今回も、エンジンをモーターに載せ換えた(コンバート)コンバートEV30分耐久レースや、EVカート30分耐久レース、EVカートジムカーナ、EV最速選手権などなど、刺激的なイベントが盛りだくさんありました。
そんな中、個人的にとっても興味を魅かれたのが、この
くるくるカート です。

このカートにはハンドルがついていないんです。左右のスティックがそれぞれ左右のタイヤを動かすレバーになっています。
しかもこのカートには後輪左右に独立したモーターをもっています。これもスティックの先に付蹴られたレバーで別々に操作できるんです(しなくてはならないんです)。
そしてスティックのグリップ近くにトルグスイッチが付いていて、これによってモーターを逆方向にも回転させることができます。・・・つまり右が前進、左が後退なんてことがで切るわけで、ステアリングスティックを(写真のように)両方とも前に押し出し、タイヤを内側に切り込んで左右のアクセルを開けると、コマのようにその場でくるくる回りだすんです。
それでくるくるカートと呼ばれているんですね。
ちなみにブレーキは左右のペダルがそれぞれ左右の後輪用になっています。
これでサーキットを走らせてみたのですが、かなり難しいです。ステアリングスティックで操作しようとする・・・右に曲りたいときには左のスティックを前に押し出し、右のスティックを手前に引くと普通のクルマのようにタイヤが動くわけです。
ところがこれをやるとレバー比の関係だと思うのですが、いきなりクルマがスピンしそうになります。
じゃあどうやるかというと、ステアリングスティックは直進のまま、右に曲りたいときには左のアクセルを開けます。逆に左に曲りたいときには右のアクセルを開けます。つまりミツビシのAYCやホンダのSH-0AWDの理屈です。
これだととてもスムーズで安定して曲ることができるんです。タイトコーナーでは、ステアリングスティックのアシストを少しだけ入れてやるとより小さく曲ることができます。
とはいうものの、左右の手足をバラバラに操作しなくてはいけないので、メチャクチャ難易度は高いです。
でもこれは電気自動車の未来を示唆するものでもあります。
モーターを2つあるいは4つにすれば、モーター単体は小さくて済むし、左右を逆転させればその場でUターンもできるわけです。縦列駐車もこれを駆使すればかなり狭いスペースで行なうことができるはずです。
ハンドルを切らずにアクセルだけでカーブを曲がることができるので、タイヤにかかる負担や、根本的なタイヤの使い方が変わってくる可能性もあります。
これは日本EVクラブ代表の舘内端(たてうちただし)さんがお遊びで作ったカートなんですが、これを応用してクルマを作ったら、きっとものすごいものが出来上がるんじゃないかと思います。もちろんいまの状態では走るのが難しく、かつ、とても怖いので、このまま実用化するのは無理ですけど・・・。
すでにインホイールモーターといって、モーターをホイールの中に入れてしまうというアイデアはあるので、あながち荒唐無稽なものではないのです・・・というより、もしかしたら、プレミアム(?)電気自動車の姿はインホールモーターによる4WDになるのかもしれません。 <この項続く>